税理士の多くは、保険の処理は知っていても保険の本質をよく知らない。中小企業・資産家は資産を防衛できるのか?
企業経営者や事業主・資産家の方が、保険の検証で税理士を頼りにするケースがよく見受けられます。
保険本来の保障機能以外に、財務戦略面・資産保全面で大いに役立つ保険(商品設計)となれば、保険の検討はすなわち経営相談の一端を担うわけです。
しかし一方で、「保険はよくわからない」という税理士が大勢いるのも事実です。
企業経営者や事業主・資産家の方が、資産防衛のために保険(商品設計)を有効活用したいと思っていても、相談相手の税理士がそれを 「わからない→下手に拘わらない方が得策」という理由で難色を示したり、合理的な根拠もないままに真っ向から反対したりするケースはありませんでしたか。
その代表的な4つのケースとは…
1 「保険は苦手or保険は嫌い」という思い込みで、保険の応用的手法による効能を理解しようとしない、もしくは拘わらないように立ち回る。
2 自分の考え方とは異なる・理解を超えた有効な提案があると「先生」と呼ばれてきたプライドが傷付き、顧問先にとって有効かどうかという判断がつかないばかりか、他方からの提案そのものが許せなくなり、「根拠に乏しい理由」で反対する。
3 自分の理解を超えた提案を受け入れ導入すると、将来税務調査が入った時に面倒だと思い込み、顧問先にとって有益かどうかという判断ではなく「立場の保身」のために反対する。
4 自分がきちんと理解できないことが顧問先に導入されても、顧問収入が増えるわけではないので、面倒だと思い込んで反対する。
また、これとは逆に保険(商品設計)の応用的措置からの効能をきちんと理解しないまま、変なプライドから「知ったかぶり」を貫き、自分が取り扱っている 特定の保険会社の特定商品を購入させてしまっている(単なる副収入目的で保険代理店登録をしているケース)こともあります。
この場合、税理士が勧めて加入させた保険が、客観的視点からベストな提案である可能性は必ずしも高くはありません。
これによって、本来は経営者にとって一番の相談相手であるべき税理士が、結果的に顧問先の資産を『無意識に』逸失させているケースが少なくないのです。